白点病を治す薬浴のコツ

  

白点病のエンゼルフィッシュ

上の写真のように背びれや尾ひれなどに白い点が出来ます。

熱帯魚の皮膚表面にウオノカイセン虫が寄生して発病します。

ウオノカイセン虫は熱帯魚の体液などを摂取しつつ繊毛運動を行うため、熱帯魚は痒がり水草などに体表を擦りつけます。

白点がない状態でも魚が体表をこすりつけたり、普段と違う行動をする場合は注意して観察してください。

熱帯魚に寄生後数時間から数日で病状が進行すると尾ひれや背びれに白い点が発生します。

エラに転移すると呼吸困難により死亡する可能性が高くなります。早期発見が治療のコツです。

小型の熱帯魚は体力がないので病気が進行すると治療が難しくなります。

治療には「ヒコサンZ」がオススメです。水草やエビへの影響が少なく、白点病の治療が可能です。

但し、影響がゼロではありません。クリプトコリネの葉が数枚溶けます。ウィローモスも一部が枯れます。

コリドラスは動きが鈍くなります。コリドラスが居る水槽は注意が必要です。

ナマズ類は薬浴に弱い魚種です。エビは、ビーシュリンプ以外は平気でした。

ヒコサンZ

白点病感染を確認する方法

白点病は背びれや、尾びれに白い点(銀色の点)が付くことで直に発見できます。

発病した熱帯魚は、寄生虫を剥がし落とそうと、ソイルや岩、水草に体を擦り付ける仕草をします。

発病した個体は同じ種類の熱帯魚と全く違う動作を繰り返し行うので、すぐに分かります。

体に転移する前に薬浴すれば小型の熱帯魚でも完治できます。

エサを与えている時が観察に適しています。病気になるとエサを食べなくなったり、エサ取りの輪から離れます。

ヒコサンZを使った薬浴のコツ

薬浴は規定量を必ず守ってください。間違えると毒薬になります。pHショックで全滅する可能性もあります。

薬浴は水槽全てを薬浴する方法をオススメします。隔離水槽は、一般の方ですと小型水槽になると思います。

その場合、規定量を計る計量カップでは治療薬の量が測れない程の微量になります。

規定量を間違える可能性が高くなります。

水槽全体を薬浴する方法では、サテライトを使い少しづつ薬剤を水槽に加える方法が最適です。

飼育水を半分換水してください。活性炭フィルターなどは外してください。

また、照明・二酸化炭素の強制添加は止めてください。

ヒコサンZは水中のウオノカイセン虫を除菌します。

水槽と外部フィルターを全て薬浴することで感染を防ぐこともできます。

熱帯魚に寄生したウオノカイセン虫は、水温が28℃から30℃の高温に弱い習性があります。

水温設定機能(サーモスタット)付きのヒーターを使い、一日に1℃を限度に水温を上げてください。

水温を徐々に高温にして、ヒコサンZの薬浴を行うと完治する可能性が高くなります。

鷹の爪や塩の投入は、pHの急変で元気な個体まで死滅する可能性があります。オススメできません。

ヒコサンZを使った治療期間は1日から2日です。取り扱い説明書を読んで使用してください。

日本動物薬品㈱「ニチドウ」の質問ページに薬浴の方法が記載してあります。コチラをクリックすると、質問ページが表示されます。

スドーのサテライト外箱

サテライトを使った薬浴のコツ

サテライトを使った水槽全体の薬浴にはには、エアーポンプとエアー分岐のコック、エアー調整用の弁とホースが必要です。

どれも数百円で買えます。下の写真が必要な機器一式になります。

サテライトの使い方

サテライトに治療薬を入れてください。その後、エアーポンプで飼育水を押し上げてサテライトに落として行きます。

飼育水を落とす量とエアーストーンから酸素を供給する量は、写真の上側に写っている2分岐のコックで微調整できます。

エアーの量は微量で大丈夫です。サテライト内で飼育水と治療薬が混ざります。

その後、1秒数滴、治療薬が混ざった飼育水が水槽内に落ちて行きます。

この状態になれば、後は何時間でも放置しておけます。酸欠の心配もありません。

病気の熱帯魚は酸欠になりやすいので、エアーの供給は大事です。

水槽全体を薬浴するメリット

病気の熱帯魚を治療する方法は、隔離して薬浴するのが一般的です。

しかし、隔離するためには水槽内を逃げ回る小型の熱帯魚を網で上手に捕まえる必要があります。

水草が茂り、流木や岩が配置された水槽で、逃げ回る小型の熱帯魚を捕まえるのは至難の業です。

また、病気の熱帯魚が更に衰弱します。他の熱帯魚も命懸けで逃げるので衰弱します。

水草やエビに影響が少ないリキッドタイプの治療薬を、水槽に入れて全体を薬浴する方が簡単です。

私は、この方法でミッキーマウス・プラティの過密水槽で発生した白点病を完治させています。

過密水槽は、病気が発生しやすくなるので気を付けてください。

外部フィルター内や水槽の中を全て薬浴する方が再発率が低くなります。

白点病の発生原因と再発防止方法

水槽内、自然界に存在するウオノカイセン虫と言う繊毛虫が熱帯魚の皮膚に寄生して増殖します。

熱帯魚の皮膚にある粘膜は、寄生虫や細菌の感染を防ぐバリアの役目を持っています。

体調が悪くなると皮膚の粘膜が薄くなります。

熱帯魚の体調が良くても、水温や水質の急変で粘膜がただれて、バリアする機能がなくなる場合もあります。

体調か水槽の環境に問題があると発生します。驚いて、体を岩や流木に当てた時の傷から発病することもあります。

白点病の発生原因と対策を一覧表にまとめました。参考になれば幸いです。

原因 対策
ストレスなどで皮膚が荒れて粘膜が薄くなる 過密飼育を避ける。水草を増やし、弱い個体の逃げ場を作る
季節の変わり目で水温が急低下した 夏場にもヒーターを設置。ヒーターは2個以上を設置して、1個が壊れた時の水温急低下を防ぐ
水槽のpHが熱帯魚に合っていない 中性から弱アルカリ性を好む熱帯魚をpH6前後で飼育すると粘膜がただれる。pHを測定した後、徐々に適正値に戻す
過密飼育(水槽サイズに適した生体数を超えている)による飼育水の過剰な汚れ 換水を頻繁に行うか水槽を増やす
エサ不足による体力低下 エサが取れず痩せている個体がいないか観察する。混泳の場合は、エサの与え方を工夫する
白点病の発生比率

白点病は、熱帯魚の病気による死亡原因の中では最も高い比率になっています。

アンケート調査で分かりました。下のグラフ、オレンジ色の枠が白点病の比率です。

出勤、通学前や育児、家事で大変とは思いますが、週に1,2回は観察してあげてください。

早期発見が白点病を完治させるコツです。

ヒーターを2個以上設置する理由

ヒーターは故障しても、水槽管理者には分かりません。分かるのは水温が急低下した後です。熱帯魚の異変で気づく場合が多いです。

水温が急低下すると熱帯魚の免疫力が弱くなります。皮膚を保護している粘膜の力が弱くなり、病気に感染する確率が高くなります。

熱帯魚が感染する病気の大半は、水槽に普段からいる細菌などが原因です。免疫力が弱くなると、普段は感染しない病気になるのは人間と同じです。

縦型ヒーター

縦型ヒーターはレイアウト水槽にも最適です。後景草の後ろに隠して設置することができます。

上の写真は80Wヒーターです。26Lまで対応しています。1個は横向きの100Wを設置しておけば、60cm水槽のバックアップとして十分だと思います。

横向きヒーターは、レイアウトの邪魔になります。縦型はソイルから10cm以上の高さに吸盤なしでブラ下げて設置できます。

水草を植えたい場所にヒーターが無いのは、アクアリストにとってメリット大です。流木や岩を置く底面から、ヒーターがなくなります。

ヒーターを隠したい方も、そうで無い方もヒーターはバックアップを入れておくと、尾ぐされ病を予防できます。

ヒーターは故障する物と思って、2個以上設置することをオススメします。

小型熱帯魚の尾ぐされ病は、完治が難しいです。予防が大事だと思います。

ヒーターに適度な水流は必須

ヒーターが正しく動作するには、適度な水流をヒーターの周囲に作る必要があります。

ヒーターの温度センサーに水槽全体の水温を正しく感知させるため、水流が必要です。

水流が殆どない場合、ヒーターの温度センサーがヒーター近くの水温で判断して動作を止めます。

水温が上がらずに悩んでいる方は、排水口の近くや、水流がある所にヒーターを移動してみてください。

ヒーターを隠すため、有茎草が生い茂った根元に隠すと水流があたらず、水温を誤って感知する場合があります。

場所を変えるだけで、水温が安定するケースが多々あります。

大半のヒーターは、26℃にプリセット(事前に温度設定)されています。

ヒーターから離れた場所と、ヒーター近くの水温に差が出ます。3℃くらい差が出る場合もあります。

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