小型熱帯魚の水カビ病を治すコツ

水カビ病

水カビ病は、熱帯魚の皮膚に白い綿が付いた様な個所ができます。

栄養状態が悪い個体や皮膚に傷が出来た場合、水カビ病に感染する可能性があります。

小型の熱帯魚でも完治できます。エサを与えている時が観察に適しています。

  

水カビ病の治療方法

治療には「ヒコサンZ」がお勧めです。水草やエビへの影響が少なく、白点病の治療が可能です。

但し、影響がゼロではありません。クリプトコリネの葉が数枚溶けます。ウィローモスも一部が枯れたりします。

コリドラスは動きが鈍くなります。コリドラスが居る水槽は注意が必要です。

ナマズ類は薬浴に弱い魚種です。エビは、ビーシュリンプ以外は平気でした。

ヒコサンZ

  

薬浴は規定量を必ず守ってください。間違えると毒薬になります。pHショックで全滅する可能性もあります。

薬浴は水槽全てを薬浴する方法をお勧めします。隔離水槽は、一般の方ですと小型水槽になると思います。
その場合、規定量を計る計量カップでは治療薬の量が測れない程の微量になります。
規定量を間違える可能性が高くなります。

水槽全体を薬浴する方法では、サテライトを使い少しづつ薬剤を水槽に加える方法が最適です。
飼育水を半分換水してください。活性炭フィルターなどは外してください。
また、照明・二酸化炭素の強制添加は止めてください。

 本来は稚魚などを隔離して飼育するアクア用品です。下の写真のような使い方です。

スドーのサテライト外箱

 

サテライトを使った水槽全体の薬浴にはには、エアーポンプとエアー分岐のコック、エアー調整用の弁と
ホースが必要です。どれも数百円で買えます。下の写真が必要な機器一式になります。

サテライトの使い方

サテライトに治療薬を入れてください。その後、エアーポンプで飼育水を押し上げてサテライトに
落として行きます。飼育水を落とす量とエアーストーンから酸素を供給する量は、写真の上側に
写っている2分岐のコックで微調整できます。エアーの量は微量で大丈夫です。サテライト内で
飼育水と治療薬が混ざります。その後、1秒数滴、治療薬が混ざった飼育水が水槽内に落ちて
行きます。この状態になれば、後は何時間でも放置しておけます。酸欠の心配もありません。
病気の熱帯魚は酸欠になりやすいので、エアーの供給は大事です。 

 
コックを使った微調整の方法
コックを使った調整方法


サテライトをセットして、エアーポンプで水槽の飼育水をサテライトの中に落として行きます。
コックを全開にしてください。合計で2時間くらい掛ければ大丈夫です。

  
水槽全体を薬浴するメリット

病気の熱帯魚を治療する方法は、隔離して薬浴するのが一般的です。しかし、隔離するためには
水槽内を逃げ回る小型の熱帯魚を網で上手に捕まえる必要があります。水草が茂り、流木や岩が
配置された水槽で、逃げ回る小型の熱帯魚を捕まえるのは至難の業です。また、病気の熱帯魚が
更に衰弱します。他の熱帯魚も命懸けで逃げるので衰弱します。
水草やエビに影響が少ないリキッドタイプの治療薬を、水槽に入れて全体を薬浴する方が簡単です。
外部フィルター内や水槽の中を全て薬浴する方が再発率が低くなります。管理方法を見直しましょう。

水カビ病の発生原因と再発防止方法

水槽内、自然界に存在する常在細菌が熱帯魚の皮膚に寄生して増殖する。

  1. 流木や岩組に透明なテグス(釣り糸)を使っている ➡ 結び目が表に出ている、枝の間に糸が張っている場合は除去
  2. 自作機器の切断面がバリ取り(鋭利な切断面を研磨)されていない ➡ 自作機器を撤去
  3. pHが熱帯魚に合っていない  ➡ 中性から弱酸性を好む熱帯魚をpH6前後で飼育すると粘膜がただれる。pHを測定して、徐々に適正値に戻す
  4. 過密飼育(水槽サイズに適した生体数を超えている)による飼育水の過剰な汚れ  ➡ 換水を頻繁に行うか水槽を増やす
  5. エサ不足による体力低下  ➡ エサが取れず痩せている個体がいないか観察する。混泳の場合は、エサの与え方を工夫する

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